「毎日、そんなに美味いもん食べてると、
舌が肥えて、感動しなくなるんじゃないの?」
と、言われたことがある。
いやいや、そんなことはない。
今でも毎日感動している。
ネット上を漂うことを、「ネットサーフィン」と言うなら、
僕の場合、日々、「美味いもんサーフィン」しているのかもしれない。
(なんだそれ)
あまり悩むことなく、
思いつきで、
行きたいと思った店へ行き、
食べたいと思ったものを食べ…
波の大きさは、日によって違う。
そして今日、久々にビッグウェーブに乗れた(笑)
麻布十番の名店、「かどわき」。
この時期は旬の美味いものが豊富で、
なかなか予約が取れず、
久々の入店。
このご主人が、すごい。
門脇俊哉 さん。
1960年3月20日生まれ。
札幌出身。O型。
79年から東京に出て、和食の道を歩んでいる。
“京都にならえ”な和食ではなく、
本物にこだわる、“江戸の粋”を、ハイセンスな料理で提供している。
「キャンセルがでましたので」と
お電話いただき、急遽行けることに!
これも、波の前兆。
季節柄、やっぱり最高だった。
割いた松茸を、
ヒラメの刺身で自分で巻きながら食べるという
美味しくて楽しい前菜から始まり…
松葉蟹も、雄なのに雌を超える味わい。
そして最後に、死にそうに美味かったのが、
「トリュフの炊き込みご飯」(写真)
フレンチやイタリアンで、
よくトリュフ、トリュフってやたら珍重され、
ありがたがるが、
正直、言うほど心から美味いと思ったことはない。
しかし今日は心からトリュフに手を合わせたくなるほど
本当に、死ぬほど美味かった。
久々に思った。
…世の中に、こんなに旨いものがあったのか、と。
味の秘密は、香りのしない胡麻油。
(恐らく、太白胡麻油ってやつ)
普通の胡麻油だと、
香りが強すぎてしまうため、これにしたらしい。
そんな胡麻油で炊き込んだ土鍋のご飯に、
ご主人自ら、トリュフを削ってかけてくれ、
それをしっかり混ぜて、いただくのだが、
もう…
濃厚で、芳醇で、何にも例えがたい、すごくいい香り。
これほど自分の「鼻」というものに
感謝したことはない(笑)
小さく切った海苔と一緒に口に入れると、
海苔とトリュフの香りと、
胡麻油の風味が遠くから感じる炊き込みご飯と絡みあって、
ありえない美味さ。
トリュフ、最高!
と叫びたくなるほど。
2006年、最高のフルコースに決定!
こうして僕は、
久々のビッグウェーブに乗ることができた(笑)。
ただし、大きな波に乗るにはそれなりの板が必要なように、
財布の中身も覚悟が必要ですので。